サッカーの強豪校として知られる飯塚高校で7日、新入部員の入部式が行われました。厳しいイメージがある部活動で「自分らしさ」を表現するユニークな取り組みが始まっています。
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りりしい姿で会場のホテルに生徒たちが登場しました。7日行われたのは、強豪・飯塚高校サッカー部の入部式です。
皆さん、かっこいい髪形をしています。実は入部式の前日、一部の新入部員は美容師に髪を切ってもらっていました。その名も「出張部活ヘアサロン」です。
これは、化粧品メーカーのマンダムが、高校生に「髪形」のおしゃれと部活を両立して自分らしさを表現することの大切さを知ってもらおうと企画したものです。
去年、マンダムが、部活動に所属する高校生1000人を対象に行った調査によりますと、10人に1人が『髪を理由に入部をあきらめたり退部したりした経験をした、または聞いたことがある』と回答しています。
■新入部員
「(入部のハードルに)ちょっと、なるところはあるのですが。」
飯塚高校のサッカー部はもともと、校則の範囲内であれば髪形は自由でしたが、さらに去年の全国大会前に、美容師によるヘアカットを取り入れました。
その結果、飯塚高校は初戦、この大会で優勝した青森山田高校と対戦し、PKにもつれ込む激戦を繰り広げました。
サッカー部の監督を務める中辻監督は、見た目もプレーが向上する大切な要素だと話します。
■中辻喜敬監督
「髪形や服装を整えて自分をかっこよくすることでモチベーションが上がり、もう一つやれたり頑張れたりすることにつながると思う。」
今回の出張ヘアカットに参加した新入部員たちも、さわやかな髪形に大満足の表情です。
■新入部員
「めっちゃさっぱりして、かっこいいです。お気に入りは耳にかからない横の感じがいい。」
「後ろも横もすっきりしてかっこよくなった。」
生徒だけではなく保護者からも、歓迎する声が聞かれました。
■保護者
「時代の流れで髪の毛をかっこよくして、何かモチベーション上げて試合に臨むというのは時代の流れだと思う。」
校則の見直しを進める学校現場ですが、その流れは部活動の世界にも広がっていきそうです。
化粧品メーカーのマンダムが去年、部活動の髪形についての経験談を調査しました。
生徒からは、①髪形がポニーテールのみだったので入部を諦めた、②おでこの広さを気にしているので前髪なしの髪形が嫌だった、③強制坊主を理由に彼女に振られたなど、部活動で指定された髪形が嫌で入部を諦めた経験や、コンプレックスがある部分を出さなければならなかったという声が多く寄せられました。
一方で、部活動の顧問を担当する教員からは、①教員の間でも温度差がある。昔の考えが残りすぎて理解してもらえない、②おしゃれとはどういうことか人によって捉え方が変わる。教員間の共通認識ができないと事が進んでいかない、③自己表現とわがままの線引きが難しい何でも寛容にすることには抵抗がある、といった声が上がっています。
先生の間でも温度差や認識の違いがあって、ルールの見直しが難しかったり、自由をどこまで認めるか、という葛藤もあるようです。
※FBSめんたいワイド2024年4月8日午後5時すぎ放送
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