新コーナー「全力ネクスト」です。岡山・香川から全国、そして世界へ羽ばたくことを夢見るジュニアアスリートを紹介していきます。初回はサッカーの強豪国・スペインに留学している、香川県三木町出身の中学生です。
高松市内のサッカー場、友達と笑顔で話すこの少年が。
「児山藍士です」
三木町出身の中学1年生、児山藍士選手(12)。小学6年生だった2022年の9月から、親元を離れスペインのバルセロナに留学しています。7月に一時帰国した児山選手は、10カ月の留学生活をこう振り返りました。
(児山藍士選手)
「ハード。足りない部分を練習で試したり、練習じゃない時間もトレーニングしたりとか、やっぱり全部鍛えないとプレーも体もついていけない」
児山選手がサッカーを始めたのは小学1年生のとき。3歳上の兄の影響でした。大好きなサッカーに打ち込み、自身のさらなる成長を目指して、6年生の時にスペイン留学を決意、全国の精鋭が集まるセレクションに合格し、世界へ羽ばたきました。
児山選手が小学4年生から通っていたサッカークラブの中條昌広監督は、児山選手について。
(中條昌広監督)
「器用な選手というのが第一印象。特にスピードがあるわけではなく、パスセンスに優れていると」
その持ち味を生かして児山選手が務めるのが、中盤で試合をコントロールするボランチ。スペイン留学ではボランチに欠かせない、あるスキルに磨きがかかったといいます。
(児山藍士選手)
「守備のレベルが段違いなので、あと体も強いしキープ力は自然と上がっていく。パスも正確にしないと相手が受けづらいとか相手がとられるので、パスセンスも上がった」
しかし、親元を離れた海外での生活は苦しい日々の連続でした。
(児山藍士選手)
「親がいないから、心の底から頼れる人がいないので、心配かけたくないという気持ちで(悩みを)言い出せなくて、ため込んじゃったりしてて、近くに頼れる人がいないのは厳しい」
この経験から、支えてくれる人たちへの感謝が生まれたという児山選手。サッカー経験者の父・拓矢さんも息子の成長を感じています。
(父・児山拓矢さん)
「確かに感じる。人間として。周りが見えるようになった、いろいろ考えられるようになった、判断がよくなった、と一緒にサッカーしてて思う」
9月4日にスペインに戻った児山選手。発展途上の中学1年生が思い描く将来の夢は。
(児山藍士選手)
「スペインのチームでプレーしたいのはある。守備の面では遠藤航選手みたいなアグレッシブに強い選手になって、攻撃面ではボールを取られずに正確なパスを出したり、自分でも点を決められるような選手になっていきたい」
将来が期待される児山選手ですが、9月からはスペインのプロサッカーリーグ2部、FCアンドラのトレーナーのもとで練習をしているということです。香川から世界へ、これからも応援していきます。